權利法典 - Wikisource


權利法典(Bill of Rights)(紀元千六百八十九年ウヰリヤム三世王及メリー女王卽位第一年)

第一條
ウヱストミヌスターニ集同シタル僧俗貴族及庶民ハ此ノ國ノ人民ノ總テノ階級ヲ適法ニ完全ニ且ツ自由ニ代表シ我主ノ千六百八十八年二月十三日ヲ以テ各〻其ノ適當ノ資格ヲ以テ在席アラセタマヘル當時ヲレンヂ公及女公ウヰリヤムメリーナル名稱ヲ以テ稱呼セラレ且ツ知ラレタル兩陛下ニ右貴族及庶民ノ作リタル書面ヲ捧呈シタリ其ノ辭左ノ如シ
先王ゼームス第二世ハ其ノ使役シタル種多ノ惡逆ナル顧問官、裁判官、諸重官ノ補助ニ依リ次ノ諸方法ヲ以テ「プロテスタント」敎(耶蘇新敎ノ一派)及此ノ王國ノ法律及自由ヲ打却滅盡セムコトヲ計レリ卽チ
第一
議會ノ承諾ヲ經スシテ法律及法律ノ執行ヲ省除(Dispencing)且ツ停止(Suspending)スルノ權力ヲ取リ且ツ行フコトニ依リ
第二
右ノ權力ニ服從スルヲ宥免セラレムコトヲ誠恐以テ請願セルカ爲メニ諸多ノ高貴ナル僧侶ヲ繫獄處刑スルコトニ依リ
第三
宗敎上ノ事件ニ關スル委員裁判所ト稱スル裁判所ヲ創設スルニ付テ國璽ヲ鈐シタル委任狀ヲ發シ且ツ之ヲ實行セシメタルコトニ依リ
第四
議會ノ許與シタル所ニ異ナリタル時期ニ於テ又之ト異ナリタル方法ヲ以テ大權ヲ名トシ國王ノ使用ニ供スル財金ヲ徵收スルコトニ依リ
第五
議會ノ承諾ヲ經スシテ平和ノ時ニ於テ此ノ王國ノ內ニ常備軍ヲ徵發保續シ且ツ法律ニ背キテ兵士ヲ宿舍セシムルコトニ依リ
第六
羅馬敎徒ハ武裝シ且ツ法律ニ反シテ從軍セシメラルヽニ同一ノ場合ニ於テ諸多ノ良民ニ對シテハ其ノ「プロテスタント」敎徒ナルノ故ヲ以テ武裝スルヲ禁スルコトニ依リ
第七
議會ニ於テ奉仕スヘキ議員ヲ選舉スルノ自由ヲ破ルコトニ依リ

第八
獨リ議會ノミ關與シ得ヘキ事項ニ付キ國王坐席裁判所(Court of King's Bench)ニ於テ處斷ヲ爲スコトニ依リ其ノ他種々ノ專橫且ツ違法ノ手續ヲ爲スニ依リ
第九
又近年偏頗、破廉恥ニシテ不適任ナル者審判ニ參與スル陪審官ニ選ハレ其ノ役ヲ勤メタリ殊ニ重反逆罪(High Treason)ニ對スル審判ニ參與スヘキ種々ノ陪審官ニ於テ然ルヲ見タリ又此ノ陪審官ハ自由領地人ニアラサリキ
第十
刑事事件ヲ以テ繫獄セラレタル被吿人ヨリ過當ノ保釋金ヲ要求シ臣民ノ自由ノ爲メニ定メラレタル法律ノ利益ヲ剝奪セムトシタリ
第十一
又過當ノ罰金ヲ課シ違法且ツ殘忍ナル刑罰ヲ加ヘタリ
第十二
又罰金及沒收ノ制裁ヲ課スヘキ犯人ニ對スル裁斷(Conviction)又ハ判決(Judgement)アル前ニ於テ豫メ其ノ罰金及沒收ニ付キ種々ノ特許約束ヲ爲シタリ
總テ以上ノ條々ハ此ノ國ノ法律及自由ニ全ク且ツ直接ニ反對スルモノナ
又先王ゼームス第二世ハ此ノ政府ヲ退キ王位ハ之ニ依リテ空虛トナリタルヲ以テオレンジ公殿下(全能ナル眞神ハ殿下ヲ以テ此ノ王國ヲ羅馬敎ノ專橫ナル權力ノ下ヨリ救助スルノ名譽アル器械タラシメムコトヲ欲シタマフ)ハ書ヲ具シテ「プロテスタント」敎徒ナル僧俗貴族ニ送リ又別ニ書ヲ數多ノ郡、府等ニ送リ(是レ僧俗貴族ト庶民中ノ種多ノ主モナル人ノ勸奬ニ依レル所ナリ)以テ彼レ等ノ宗敎法律及自由カ復タ打却セラルヽノ危險ニ際會セサラムコトヲ確定スルカ爲メニ彼等ヲ代表シ千六百八十八年一月二十二日ウヱストミヌスターニ集同開議スヘキ議會ニ權利トシテ出席スヘキ人物ヲ選舉セシメタリシニ此ノ書狀ニ基ツキ選舉ノ事行ハレタリ
又斯クノ如クニシテ僧俗貴族及庶民ハ各〻其ノ書狀及選舉ニ因リ今ヤ此ノ國民ノ完全且ツ自由ナル代表者トシテ集同シ前記ノ諸目的ヲ達スル最良手段ニ付キ最モ愼重ナル熟議ヲ遂ケ先ツ第一ニ(彼等ノ祖先カ同樣ノ場合ニ於テ通常行ヒタルカ如ク)彼等ノ古來ノ權利及自由ヲ顯表確立セムカ爲メ次ノ如ク公示ス
第一
議會ノ承諾ヲ經スシテ王權ニ依リ恣ニ法律ノ效力ヲ停止シ又ハ其ノ執行ヲ停止スルノ虛僞ノ權力ハ違法ナリ
第二
近時取得且ツ實行セラレタルカ如ク王權ニ依リ法律ヲ省除シ又ハ法律ノ執行ヲ廢止スルノ詐稱ノ權力ハ違法ナリ
第三
近時ノ宗敎上ノ事件ニ關スル委員裁判所ヲ設置スルノ委任其ノ他之ニ類スル委任及裁判所ハ悉ク違法且ツ有害ナリ
第四
議會ノ許與ナクシテ大權ヲ名トシ議會ニ依リテ許與セラレ又ハ許與セラルヘキ時期ヨリハ長ク又其ノ場合ト方法トヲ異ニシテ國王ノ使用ニ供スル爲メ財金ヲ徵收スルハ違法ナリ
第五
國王ニ請願スルハ臣民ノ權利ナルカ故ニ斯カル請願ヲ爲シタルカ爲メニ人ヲ繫獄シ又ハ處斷スルハ違法ナリ
第六
議會ノ承諾ヲ以テスルニアラサレハ平和ノ時ニ於テ王國內ニ常備兵ヲ徵發且ツ保續スルハ法律ニ反スルモノナリ

第七
凡ソ「プロテスタント」敎徒ナル臣民ハ其ノ身分ニ相應スル武器ヲ自衞ノ爲メニ携帶スルヲ得ヘク法律ハ之ヲ許スヘシ
第八
議會ノ議員選舉ハ須ク自由ナラサルヘカラス
第九
議會ニ於ケル言論ノ自由、討議及ヒ議事手續ハ議會ノ外ニ在リテ裁判所其ノ他何等ノ場所ニ於テモ訴吿將タ責問セラルヘカラス
第十
過當ノ保釋金ハ之ヲ求ムヘカラス過當ノ罰金ハ之ヲ課スヘカラス殘忍異常ノ刑罰ハ之ヲ加フヘカラス
第十一
凡ソ陪審官ハ適當ニ登錄セラレ且ツ選舉セラルヘシ又重反逆罪ニ關ル審判ニ附セラレタル人ヲ審理スル陪審官ハ自由領地人ナラサルヘカラス
第十二
裁判ニ先チ特定ノ人ニ就キ罰金及沒收ニ關スル特許及約束ヲ爲スコトハ悉ク違法且ツ無效ナリ
第十三
又總テノ苦情ヲ救正セムカ爲メ及法律ヲ修正シ鞏固ニシ保全セムカ爲メニ議會ハ屢〻開設セラレサルヘカラス

僧俗貴族及庶民ハ其ノ疑フヘカラサル權利及自由ナリトシテ前記諸條項(全般ニ且ツ各別ニ)ヲ要求シ且ツ確執ス是等諸條ノ何レノ㸃ニ關スルヲ問ハス凡ソ人民ノ障害ニ歸スヘキ公示、裁判、行爲、手續等ハ將來依リテ以テ何等ノ結果ヲモ生スヘカラス將タ何等ノ例示タルヘカラス
斯ク權利ヲ要求スルニ付キテ僧俗貴族及庶民ハ斯ノ權利ニ付キテ充分ノ救濟ヲ受クル唯一ノ手段タルオレンジ公殿下ノ公示ニ依リ殊ニ奬勵セラルヽ所アリ
乃チオレンジ公殿下ハ其ノ旣ニ步ヲ進メタル救正ノ業ヲ遂ケタマヒ尙ホ亦貴族及庶民カ此ニ確定シタル權利ノ侵害ヨリ其ノ他其ノ宗敎、權利、自由ニ對スル一切ノ企圖ヨリ貴族及庶民ヲ保全シタマハムコトヲ確信ス
第二條
僧俗貴族及庶民ウヱストミヌスターニ集同シ次ノ如ク決定ス卽チオレンジ公及同女公タルウヰリヤムメリーハ英蘭、法朗西、愛爾蘭及是等ニ屬スル諸領土ノ國王及女王タリ又斯ク宣言セラル兩殿下在世中及其ノ中ニテ生存シ殘リタマフ一方ノ在世中王國及領土ノ王位及王威ヲ保チタマフ又王權ノ專有且ツ完全ナル執行權ハ公及女公ノ在世中ニ在リテハ獨リオレンジ公ニ存シ同公ハ其ノ名及同女公ノ名ニ於テ之ヲ行ヒタマヒ其ノ逝去ノ後ハ王國及領土ノ王位及王威ハ同女公ノ肉緣ノ繼嗣之ヲ受ク若シ斯カル繼嗣ナキトキハデンマルクノ女公アン及其ノ肉緣ノ繼嗣之ヲ受ク若シ又斯カル繼嗣ナキトキハ前記オレンジ公ノ肉緣ノ繼嗣之ヲ受クヘシ而シテ僧俗貴族及庶民ハ此ニ前記公及女公ニ此ノ議定ヲ容レラレムコトヲ懇請スルモノナリ
第三條
僧俗貴族及庶民ハ更ニ議定ス凡ソ法律ニ於テ忠勤及最高權ニ關スル宣誓ヲ爲スヘキ者ハ將來次ニ記載スル誓約ヲ爲スヘシ而シテ從來ノ忠勤及最高權ニ關スル宣誓ハ以後之ヲ廢止スヘシ
自分何某ハウヰリヤム王陛下及メリー女王陛下ニ對シ誠實ニシテ堅ク眞正ノ忠義ヲ盡スヘキコトヲ誠意以テ約シ且ツ誓フ
 神明夫レ我レヲ祐ケヨ
自分何某ハ羅馬法王又ハ羅馬宗(See of Rome)ヨリ出ツル或ル權能ニ依リテ破門又ハ貶黜セラレタル國君ニ付テハ其ノ臣民ニ於テモ亦之レカ位冠ヲ剝キ又ハ之ヲ弑戮シ其ノ他如何樣ニモ爲スコトヲ得ヘシト稱フル暴惡ナル敎旨ヲ以テ邪宗異端トシ精神ヨリ嫌憎、厭忌シテ必ス之ヲ排斥スヘキコトヲ誓フ又自分ハ國外ノ君王、常人、高僧、國又ハ權能ハ此ノ國土ノ內ニ於テ何等ノ裁判權、權力、最高權、高位或ハ宗敎上將タ精神上ノ權威ヲ有セス又有スヘキモノニアラサルコトヲ宣言ス
 神明夫レ我レヲ祐ケヨ
第四條
斯ノ如クニシテ兩陛下ハ前記宣言書ニ含ム所ノ貴族及庶民ノ決議及希望ニ從ヒ英蘭、法朗西、愛爾蘭ノ三王國及是等ノ國ニ屬スル諸領土ノ王位及王威ヲ享受シタマヘリ
第五條
又右ニ因リテ兩陛下ハ僧俗貴族及庶民カ議會ノ兩院ヲ成シ引續キ集同シ兩陛下ノ准認ヲ經テ此ノ王國ノ宗敎、法律、自由ノ確立ニ關シ有效ナル條規ヲ設定シ以テ是等ノ將來再ヒ破却セラルヽノ危險ニ際會セサラムコトヲ欲シタマヘリ僧俗貴族及庶民ハ異議ナク之ニ贊同シ且ツ之ニ從ヒテ著手シタリ
第六條
今ヤ前條項ニ從ヒ僧俗貴族及庶民ハ集同シタル議會ニ於テ議會ノ權能ヲ以テ適當ノ方式ニ於テ制定セラレタル法律ノ效力ニ依リ前記宣言及其ノ中ニ含ム條款事項ヲ追認シ鞏固ニシ確實ニスルノ目的ヲ以テ次ノ如ク宣言規定セラレムコトヲ陛下ニ請願ス卽チ前記宣言中ニ確認且ツ要求セラルル權利及自由ハ全般ニ且ツ各別ニ此ノ王國ノ人民ノ眞正ノ古來襲行スル明白ナル權利及自由ニシテ人モ亦皆ナ斯ク考慮、認定、判斷、思惟、了解シ前記宣言中ニ明示セラルヽ如ク前記各項ハ全體且ツ各別ニ確然且ツ嚴然遵依保守セラルヘシ而シテ百官有司ハ悉ク將來ニ於テ右宣言ニ從ヒ兩陛下及陛下ノ繼嗣ニ奉仕スヘシ
第七條
僧俗貴族及庶民ハ陛下ノ祖先ノ王位ニ卽キテ吾人臣民ヲ治メタマヘル兩陛下ノ玉體ヲ最モ幸福ニ保全スルハ(僧俗貴族及庶民ハ此ノ事ニ關シ其ノ肺肝ヨリ最モ恭謙ナル感謝ノ意ヲ眞神ニ致スモノナリ)全能ナル神明ノ驚クヘキ職掌及其ノ此ノ國民ニ對スル優渥ナル良感ニ於テ如何ニ神意ニ適フカヲ愼重ニ考慮シタル上此ニ眞正且ツ確然ニ誠意ヲ以テ次ノ事項ヲ考覈シ且ツ之ニ依リテ其ノ事項ヲ識認且ツ宣言ス卽チゼームス第二世王ハ政府ヲ退キ兩陛下旣ニ王位及威嚴ヲ受ケタマヒタリ乃チ兩陛下ハ此ノ國土ノ法律ニ依リテ吾等ノ主上及后上タル英蘭、法朗西、愛爾蘭及是等諸國ニ屬スル諸領土ノ王及女王ト成リタマヒ過去旣ニ王及女王ニシテ又現ニ然リ且ツ權利上當然然ルヘク而シテ此ノ國土ノ王位及王威ハ之ニ附屬スル總テノ榮譽、記號、名稱、王權、大權、權力、裁判權及權能ト共ニ最モ十分ニ正當ニ且ツ完全ニ玉體ニ聯結、附著スルモノナリ
第八條
王位ニ對シ虛僞ノ權利ヲ主張シ爲メニ此ノ國內ニ種々ノ紛議ヲ生スルコトナカラムカ爲メニ又王位繼承ノ確固ヲ保全セムカ爲メニ僧俗貴族及庶民ハ兩陛下ニ奏請スルニ前記諸王國及諸領土ノ王位及王權ハ之ニ屬スル諸條項(全般ニ且ツ各別ニ)ト共ニ兩陛下在世間ハ兩陛下ニ又其ノ中一方世ヲ去リ給フトキハ生存シ殘リタマフ一方ノ在世間存在シ且ツ引續キ存留スヘキコトヲ規定且ツ宣示セラレムコトヲ以テス又王權及王政ノ完全無缺ナル執行權ハ兩陛下共ニ在世ノ間ハ兩陛下ノ名ニ於テ獨リ國王ニ存在シ且ツ國王ニ依リテ行ハルヘク兩陛下崩御ノ後ハ王位及諸條項ハ女王肉緣ノ繼嗣ニ存在シ又殘留スヘク若シ斯カル繼嗣ナキトキハデンマルク女公アン殿下及其ノ肉緣ノ繼嗣ニ存在シ且ツ殘留スヘク又若シ斯カル繼嗣モナキトキハ國王陛下肉緣ノ繼嗣ニ存在シ且ツ殘留スヘシ僧俗貴族及庶民ハ人民全體ノ名ニ於テ至恭至誠彼レ等自身ヨリ其ノ子々孫々ニ至ルマテ永遠ニ此ノ事ヲ遵奉シ敢テ渝ユルコトナカルヘク尙ホ進ムテ誠意ニ次ノ約束ヲ爲ス卽チ彼等ハ全力ヲ盡シ其ノ生命財產ヲ提ケテ兩陛下ノ爲メニ又此ニ特定列記セラルル王位ノ限定及繼承ノ爲メニ輔翼、支持、防禦ノ任ヲ盡シ以テ何人ニテモ之ニ反對ノ所爲ヲ試ムル者ヲ掣壓スヘシ
第九條
羅馬法王ノ權ニ服從スル君主又ハ法王ノ敎徒ト結婚セル國王又ハ女王ノ支配ヲ受クルハ此「プロテスタント」敎國ノ安固及平和ト相容レサル所ナルコトハ經驗ノ示ス所ナルヲ以テ僧俗貴族及庶民ハ更ニ進ムテ次ノ如ク規定セラレムコトヲ陛下ニ奏請ス卽チ何人タリトモ羅馬宗又ハ羅馬寺院ニ現ニ一致スル者又ハ將來一致スヘキ者又ハ之ト交通ヲ保ツヘキ者將タ又法王敎ヲ公信シ或ハ法王ノ敎徒ト結婚スル者ハ此ノ國、愛爾蘭及是等ニ屬スル領土又ハ是等ノ一部分ノ王位及政權ヲ相續、掌握將タ享有シ或ハ右等ノ中ニ於テ何等ノ王權、權能、管轄權ヲモ領有、使用將タ執行スルコトヲ拒マレ且ツ永遠ニ是等ノ能力ヲ有セサルヘシ又若シ此ノ如キ場合ヲ生セハ此ノ國ノ人民ハ悉ク其ノ忠勤ノ義務ヲ免除セラルヘシ而シテ王位及政權ハ「プロテスタント」敎徒ニシテ且ツ當然之ヲ相續享有スヘキ人常ニ之ヲ相續且ツ享有スヘシ若シ是等ノ人羅馬敎徒ト一致交通ヲ保チ信仰ヲ公ニシ又ハ結婚スルトキハ自然ニ死亡シタル者ト同視スヘシ
第十條
凡ソ此ノ國ノ王及女王ニシテ將來何ノ時ニ於テモ此ノ王國ノ王位ニ登ル場合ニ至リ之ヲ繼承スル者ハ卽位後ノ第一議會集同ノ第一日ニ此ニ集同シタル貴族及庶民ノ面前ナル貴族院ニ在ル玉座ニ著席シテ或ハ國王又ハ女王ノ卽位式ノ場合ニ於テ卽位ノ宣誓ヲ爲ス時其ノ宣誓ヲ司掌スル人ノ面前ニ於テチヤールス第二世王ノ治世第十三年ノ制定ニ係ル「羅馬敎徒ニ國會兩院ニ著席スルノ權能ヲ拒否シ以テ國王ノ身體及政治ヲ更ニ有效ニ保全スルヲ計ルノ法」ト稱スル法律中ニ記載スル宣言ヲ爲シ之ヲ約束シ且ツ聞キ得ヘキ樣反覆スヘシ然レトモ若シ國王又ハ女王ノ此ノ國ノ王位ヲ繼承スル時ニ於テ其ノ年齡十二歲未滿ナルトキハ其ノ卽位式ノ時ニ於テ又ハ十二歲ニ達シタル後初メテノ議會集同ノ第一日ニ於テ宣言ヲ爲シ之ヲ約シ且ツ聞キ得ヘキ樣反覆スヘシ
第十一條
凡ソ兩陛下ニ於テ滿足ヲ表シタマフ所ノ事項ハ此ノ現議會ノ權能ニ依リ宣示、規定且ツ確立セラルヘク而シテ永久此ノ國ノ法律トシテ存在スヘシ又右ノ事項ハ集同シタル議會ニ於ケル僧俗貴族及庶民ノ勸奬承諾及其ノ權能ニ依リ兩陛下之ヲ宣示、規定且ツ確立スルモノナリ
第十二條
前記ノ權能ニ依リ更ニ次ノ如ク宣示且ツ規定ス卽チ現時ノ議會會期以後ハ或法律又ハ其ノ一部ニ付キ其ノ效果ヲ免除スルノ例ヲ許スヘカラス此ノ如キハ全ク無效ニシテ何等ノ效力ヲ有セス但シ該法律ニ於テ此ノ事ヲ許ス場合ハ此ノ限ニ在ラス又此ノ議會會期間ニ法律トナルヘキ一二ノ法案中ニ特ニ規定シタル場合ニ付キテモ亦然リトス
第十三條
前數條ノ如ク規定スト雖モ我主ノ一千六百八十九年十月二十三日以前ニ許與セラレタル特許、准許、特免ハ此ノ法典ニ依リテ毫モ侵害セラレ又ハ廢棄セラルヽモノニアラス是等ハ法律上此ノ法典制定前ノ如ク依然其ノ效力ヲ有シ猶ホ此ノ法典ノ嘗テ制定セラレサリシニ異ナラサルヘシ
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原文:

この作品は1927年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。

 
翻訳文:

この作品は1927年1月1日より前に発行され、かつ著作者の没後(団体著作物にあっては公表後又は創作後)100年以上経過しているため、全ての国や地域でパブリックドメインの状態にあります。